各種ランキング(2017/7/17)
こんばんは、ch191です。
今回は7/17付の各種ランキングについて。
ではまずウィンブルドンの振り返りを、セカンドウィーク中心に。
GS ウィンブルドン
(1 マレー、2 ジョコビッチ、3 フェデラー、4 ナダル、5 ワウリンカ、6 ラオニッチ、7 チリッチ、8 ティエム)
W フェデラー
F チリッチ
SF ベルディヒ、クエリー
セカンドウィークに入ってから、ナダルが4Rでミュラーに、マレーがQFでクエリーに、ジョコビッチもQFでベルディヒに敗れるなど波乱が相次ぐ展開となりましたが、BIG4で唯一SFに残ったフェデラーがそのまま頂点まで駆け上がり、ウィンブルドンでは単独最多となる8度目の優勝、自身の持つGS最多優勝記録を19まで伸ばしました。
自身初の1セットも落とさない完全優勝で、ウィンブルドンではボルグ以来41年ぶりの快挙。
また35歳342日での優勝はウィンブルドン最年長優勝記録にもなりました。
まさに記録づくめの優勝でしたが、それを象徴するような決勝でのプレーぶりでした。
13のサービスゲームで失ったポイントはわずかに15で、UEも試合を通してたった8本しかありませんでした。
このままいけばアガシの持つ最年長1位記録(33歳131日)の更新まで視野に入ってきそうです。
今なおテニスの歴史を塗り替え続けているレジェンドは、今後どんな記録と記憶を刻んでいくのでしょうか。
チリッチは3年連続で阻まれていたSFの壁を突破し、一気に決勝まで来て準優勝。
初優勝を果たした全米以来のGS決勝でしたが、足が万全でなかったことから思うようなプレーができませんでした。
それでもSFまでのプレーは見事で、近い将来、またGS決勝の舞台に立つ姿が想像できます。
全米も期待できそうです。
ベルディヒは2年連続SF、そして昨年QFのクエリーはGS初のSF進出を果たしました。
GS9年ぶりのQFまで上がったミュラーもそうですが、芝巧者やビッグサーバーの躍進が目立つ大会となりました。
一方で、マレーとジョコビッチはともにケガの影響が色濃く出ました。
フェデラーやナダルのように、長期休養でトップフォームに戻すというのも一つの選択肢になりそうです。
それでは7/17付のエントリーランキングです。
今回も杉田までの順位を掲載します。
マイナーチェンジを2つ施しました。
1つはキャリアハイ(CH)項目の追加です。
黄色はキャリアハイタイ、赤はキャリアハイを更新したことを意味します。
もう1つはMandatoryとNon-Mandatory別のポイントを掲載したことです。
マレーが1位をキープしましたが、2位ナダルとの差がわずか285ptに詰まりました。
今後の失効を考えると、カナダMSかシンシナティMSあたりで1位交代となりそうです。
また、フェデラーが3位に浮上したことで、前回記事で示唆していたTop4=Big4が実現しました。
もちろん、今後の失効を考えると一時的なのになるでしょうが、本当にすごいことです。
マレー・ジョコビッチの2強時代から、今度はナダル・フェデラーの2強時代へ…まだしばらくBIG4時代は動きそうにありません。
6位のチリッチはキャリアハイ達成とはならなかったものの、5位ワウリンカとの差を約1000ptに詰めました。
まだまだ距離がありそうにも思えますが、ワウリンカは全米優勝2000ptの失効が控えており、自身初のTop5は十分視野に入っています。
シンシナティ優勝1000ptの失効をどうカバーするかがカギを握りそうです。
7位ティエムは背中が見えていた6位チリッチとの差が開いてしまいました。
しかし、シンシナティ後の基礎点ではチリッチとさほど差はないため、まだ6位の可能性は十分あります。
もう一つ階段を上るためには、ハードでも結果が求められます。
錦織は8位に浮上しましたが、実質ラオニッチが落ちたことによるもの。
カナダF600ptの失効も控えており、Top10維持へ正念場が続きます。
一昨年優勝のワシントンで少しでもカバーしておきたいところです。
9位ラオニッチも何とか踏みとどまったものの、続くMS2大会で計540ptの失効があり、まだ我慢のしどころ。
そろそろ、昨年のような爆発的な結果がほしいところです。
そして、Top10付近は順位の変動はあったものの、まだ僅差の争いが続いています。
この中では極端に失効が少ないサーシャが優位で、今後の結果次第で一ケタ順位が十分視野に入ってきます。
逆に大量失効が続くモンフィスはピンチで、下手すると全米後には30位付近まで落ちてしまう可能性もあります。
そして、大量失効のピンチだったベルディヒは15位に踏みとどまったことで、再びTop10をうかがう態勢ができました。
失効の少なさを生かして、その争いに加わっていきたいところです。
キャリアハイを達成したのはこの表の中では6人。
特にミュラーは今後の失効が少ないため、Top20まで十分射程圏内です。
杉田はシンシナティMS115ptの失効が控えますが、それを補えるぐらい力がついていると思いますので、期待したいです。
欄外ではドナルドソン、ティアフォーというアメリカの若手2人がキャリアハイ。
ロシアもそうですが、アメリカも若手が育ってきているようです。
次にレースランキングです。
こちらは30位まで。
優勝したフェデラーが1位ナダルとの差を550ptに詰め、ファイナル進出を確定させました。
今年ここまで出場したGSとMSはなんと4戦4勝の勝率100%。
ナダルとの年間1位争いは、さらに熾烈を極めそうです。
準優勝のチリッチは圏内の5位に浮上。
2年連続のファイナルへ、視界がかなり開けてきました。
SFのベルディヒは10位に浮上し、ファイナル争いに加わってきました。
同じくSFで16位に浮上してきたクエリーと8位マレーとの差は600pt。
ジョコビッチとマレーの状態がよくないこともあり、ボーダーラインをめぐる争いは最後までもつれそうな予感がします。
ミュラー、ペール、マナリノといった好成績を残した選手も順位を上げています。
ちなみに杉田と30位ジョンソンとの差はわずか80pt。
Top30は本当に手の届くところにあります。
では、Race to Milanです。
今回から30位まで掲載します。
この中でウィンブルドン本戦に出た選手が12人もいます。
最高成績はもちろんサーシャの4Rですが、3Rが3人(カチャノフ、ドナルドソン、オフナー)、2Rも3人(メドベデフ、ルブレフ、ティアフォー)おり、全豪や全仏と比べても若手の躍進が目立ちました。
また、GS裏開催のCHでは、サンティランがウィネットカで、17歳のクーンがブラウンシュヴァイクでこちらは予選から勝ち上がってともにCH初優勝を果たしました。
特にクーンはTop100が8シードを占める125の大会での優勝ですから、大きな価値があります。
ちなみにサンティランは今週からオーストラリアに国籍を戻したようです。
理由は定かではありませんが、これからもこのランキングで追っていきます。
よって、日本勢最高は高橋悠介の36位となりました。
ということでフェデラーの記録的な優勝で幕を閉じたウィンブルドン。
ここからはクレーの試合を挟みつつ、全米へと続く北米ハードコートシーズンに入っていきます。
錦織は昨年、ここで大きくポイントを稼ぎ、Top5返り咲きを果たしました。
ランキング維持という観点ではピンチなのですが、相性のいい大会で復調のきっかけをつかむチャンスと捉えることもできます。
そのためにも今一番必要なのは目に見える結果。
おそらく第2シードで迎えるであろうワシントンで、2年ぶりの優勝に期待したいです。
それでは。