2018ウィンブルドンシード考察(2018/6/11)
お久しぶりです。
久々に試算記事として、あまり多くの人がやっていないであろう、ウィンブルドンのシードについて考察していきたいと思います。
昨年も書いたのですが、ウィンブルドンのシード決めは他のGSと違い、「芝ポイント」を考慮します。
具体的には下記①~③の合計でシード順を決定します。
① ウィンブルドン開催前週のエントリーランキングポイント(今年は2018/6/25更新のランキングポイント)
② 過去12ヶ月の芝大会で獲得した全てのポイント
③ ②からさらにさかのぼって過去12ヶ月の芝大会で獲得した最高ポイントの75%
②の対象試合
2017 アンタルヤ、ノッティンガム、ウィンブルドン、ニューポート
2018 シュツットガルト、スヘルトーヘンボス、ハレ、クイーンズ
③の対象試合
2017 シュツットガルト、スヘルトーヘンボス、ハレ、クイーンズ
ただし、①のエントリーランキングポイントで32位以内の選手のみが対象となるため、マレーは2016年のウィンブルドン優勝で1500ポイントを持っていることになるのですが、シードの対象外となります。
それでは、6/11現在の40位までの状況を以下に示します。
6/11pointのところは、6/25までに失効する予定のポイントをあらかじめ除いており、rankはこのポイントに基づいています。
rank | Seed No. | name | 6/11point | 17-18 | 16-17 | 芝ポイント | min |
1 | 2 | ナダル | 8770 | 180 | 0 | 8950 | 0 |
2 | 1 | フェデラー | 8170 | 2000 | 540 | 10710 | 0 |
3 | 3 | A.ズベレフ | 5755 | 180 | 225 | 6160 | 90 |
4 | 5 | デルポトロ | 5080 | 45 | 67.5 | 5192.5 | 45 |
5 | 6 | ディミトロフ | 4780 | 180 | 135 | 5095 | 90 |
6 | 4 | チリッチ | 4560 | 1200 | 270 | 6030 | 0 |
7 | 7 | ティーム | 3835 | 180 | 33.75 | 4048.75 | 90 |
8 | 8 | アンダーソン | 3635 | 200 | 33.75 | 3868.75 | 45 |
9 | 9 | イスナー | 3070 | 340 | 67.5 | 3477.5 | 45 |
10 | 10 | ゴファン | 3020 | 0 | 135 | 3155 | 90 |
11 | 13 | シュワルツマン | 2435 | 10 | 7.5 | 2452.5 | 45 |
12 | 18 | カレノブスタ | 2145 | 0 | 7.5 | 2152.5 | 0 |
13 | 16 | ソック | 2110 | 45 | 67.5 | 2222.5 | 20 |
14 | 11 | クエリー | 2040 | 720 | 270 | 3030 | 0 |
15 | 15 | バウティスタアグ | 2030 | 180 | 67.5 | 2277.5 | 90 |
16 | 17 | フォニーニ | 2030 | 90 | 33.75 | 2153.75 | 90 |
17 | 20 | エドムンド | 1950 | 45 | 7.5 | 2002.5 | 45 |
18 | 19 | プイユ | 1745 | 45 | 270 | 2060 | 0 |
19 | 24 | チョン | 1685 | 0 | 0 | 1685 | 45 |
20 | 14 | ジョコビッチ | 1665 | 610 | 67.5 | 2342.5 | 0 |
21 | 22 | キリオス | 1585 | 10 | 135 | 1730 | 0 |
22 | 12 | ベルディヒ | 1580 | 720 | 540 | 2840 | 0 |
23 | 25 | シャポパロフ | 1553 | 0 | 48.75 | 1601.75 | 10 |
24 | 21 | マナリノ | 1535 | 330 | 33.75 | 1898.75 | 45 |
25 | 26 | コールシュライバー | 1530 | 10 | 33.75 | 1573.75 | 0 |
26 | 29 | クライノビッチ | 1489 | 0 | 0 | 1489 | 15 |
27 | 23 | 錦織 | 1485 | 90 | 135 | 1710 | 0 |
28 | 28 | ジュムール | 1460 | 45 | 33.75 | 1538.75 | 45 |
29 | 30 | チェッキナート | 1453 | 10 | 0 | 1463 | 29 |
30 | 27 | ガスケ | 1305 | 100 | 135 | 1540 | 90 |
31 | 31 | ルブレフ | 1281 | 70 | 67.5 | 1418.5 | 0 |
32 | 32 | ベルダスコ | 1280 | 55 | 15 | 1350 | 20 |
33 | ラオニッチ | 1255 | 360 | 900 | 2515 | 0 | |
34 | コリッチ | 1245 | 10 | 7.5 | 1262.5 | 0 | |
35 | チチパス | 1222 | 35 | 0 | 1257 | 29 | |
36 | マイヤー | 1182 | 0 | 7.5 | 1189.5 | 0 | |
37 | ラモスビノラス | 1170 | 90 | 67.5 | 1327.5 | 45 | |
38 | フェレール | 1155 | 90 | 33.75 | 1278.75 | 0 | |
39 | ゴヨブチク | 1153 | 160 | 24 | 1337 | 20 | |
40 | モンフィス | 1130 | 240 | 7.5 | 1377.5 | 0 |
芝ポイントが上から並んでいないので見づらいと思いますが、ご容赦ください。
芝ポイントがあるため、例えばハレorクイーンズで優勝すれば1000ポイントからミニマムを引いたポイントを加算することができます。
上位シード候補で今週出場するのはフェデラーだけなので、1000ポイント差があるところはひっくり返されないという計算になります。
現時点でフェデラーの第1シード、ナダルの第2シードは確定です。
また、A.ズベレフの第4シード以内も確定しており、チリッチもほぼ第4シード以内と見ていいでしょう。
デルポトロとディミトロフが第5or6シード、第7or8シードはティエムとアンダーソンになる可能性が高いです。(イスナー逆転には最低ハレFが必要)
現時点ではベルダスコまでがシード(ベルダスコは昨年もギリギリシードだった。。)ですが、注目すべきはそのすぐ下にいるラオニッチ。
ケガの状態が心配ですが、普通にプレーできるのであればシュツットガルト、ロンドンである程度ポイントを加算してシード圏内に入ってくると考えられます。
そうなれば、芝ポイントが物を言ってなんと第13シード前後に入ってくるのです。
錦織は暫定では第23シード、25~32シードだと3回戦で1~8シードに当たることになってしまうため、17~24シード帯は確保したいところですが、ラオニッチが上に入ってくるとギリギリの状況になります。
ハレはこのままいけばノーシードでの出場となるためなんとも言えませんが、最低でも1勝はしたいところでしょうか。
今週は中位~下位シード候補やボーダーライン付近にいる選手たちがかなり出場しているため、ランキングが大きく動くことが予想されます。
また、グラスが得意な選手であれば、このランキング外からシード圏内に飛び込んでくる可能性もありますが果たして。。。