ようやく1回戦終了。ウィンブルドンは波乱が起きやすい?そしてもつれやすい?
こんにちは、ch191です。
さて、ようやく2日遅れでウィンブルドンの1回戦が終わりましたが、日本人選手は男女シングルス出場6人中3人が2回戦に進出、錦織、土居は3回戦にもコマを進めました。
日本人選手以外ではやはり地元イギリス、世界ランク772位のウィリスが大きな話題をさらっていきました。
予選の予選から6試合、すべて格上の選手を破って本戦入りを決め、本戦1回戦では54位のベランキスをストレートで破りました。
2回戦でフェデラーにストレートで敗れてしまいましたが、随所に持ち味が出ていて素晴らしい試合だったと思います。
ということで、全仏の時もやったのですが、世界ランク格下が格上を破る「アップセット率」(男子シングルス、直近1年のGS1回戦)を調べました。
(数字は左から全体、1~8シード、9~16シード、17~32(33)シード、それ以外)
15全米 25.0%(16/064) 12.5%(1/08) 25.0%(2/08) 00.0%(00/16) 40.6%(13/032)
16全豪 32.8%(21/064) 12.5%(1/08) 12.5%(1/08) 18.8%(03/16) 50.0%(16/032)
16全仏 21.9%(14/064) 00.0%(0/08) 12.5%(1/08) 31.3%(05/16) 25.0%(08/032)
16全英 26.6%(17/064) 00.0%(0/08) 00.0%(0/08) 25.0%(04/16) 40.6%(13/032)
平均 26.6%(68/256) 06.5%(2/32) 12.5%(4/32) 18.8%(12/64) 39.1%(50/128)
15全英 25.0%(16/064) 00.0%(0/07) 00.0%(0/08) 25.0%(04/16) 36.4%(12/033)
昨年のウィンブルドンは、第8シードのフェレールが棄権しているので、シードが31人になっています。
全体のアップセット率は26.6%で、全豪に次ぐ2番目の高さです。
シードダウンは4人(モンフィス、アンダーソン、コールシュライバー、クエバス)ですが、全て下位シードの選手で、上位シードは昨年と同じく、全員が勝ち上がっています。
シードダウンした選手を見ると、芝が苦手だからというよりはコンディション不良によるところが大きいような気がします。
ただ、ノンシードの選手は芝の適正によって左右されるところが少しあるのかなぁと感じます。
ここまでだと全仏でやった時と同じになるので、今回は「もつれやすさ」を検証してみます。
結果のセット数(3-0,3-1,3-2)別に分けてみると以下のようになります。
(数字は左から3-0,3-1,3-2、棄権負けはその時点で負けていた方の取得セット数をもとに振り分け)
15全米 48.4%(31/64) 34.4%(22/64) 17.2%(11/64)
16全豪 43.8%(28/64) 39.1%(25/64) 17.2%(11/64)
16全仏 48.4%(31/64) 35.9%(23/64) 15.6%(10/64)
16全英 48.4%(31/64) 26.6%(17/64) 25.0%(16/64)
15全英 50.0%(32/64) 25.0%(16/64) 25.0%(16/64)
どのGSもストレート決着は半分弱になっていますが、ウィンブルドンは特にフルセットになる確率が高いことがわかります。
つまり、2-1で第4セットに突入した場合、負けているほうが第4セットを取る確率が特に高いということになります。
その確率はウィンブルドン以外の3大会では平均では31.4%(32/102)なのに対し、ウィンブルドンは48.5%(16/33)にまで跳ね上がります。
昨年も50%であることから、ウィンブルドンは「もつれやすい」と見ていいのかもしれません。
ちなみに、フルセットを強いられたシード選手はウィンブルドン以外はすべて5人、ウィンブルドンは7人でした。(昨年のウィンブルドンは5人)
ということで今年も天候に左右されているウィンブルドンですが、2回戦に入ってシードダウンが目立つようになってきました。
4日目だけで18人中7人、特にフェレールとティエムがストレートで負けてしまったのは衝撃でした。
そんな中、錦織は連戦でクズネツォフとの3回戦に挑みます。
簡単な相手ではないですが、何とか勝ってセカンドウィークに進出してもらいたいところです。
そして、土居も自身初のウィンブルドン4回戦進出へ、フリードサムとの3回戦に臨みます。
勝てば全豪1回戦で敗れたケルバーとの再戦になる可能性が高いです。
土居本人も芝が得意と公言していますし、勝ち上がりも非常に良いです。
期待しましょう。