いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

気の向くまま、いろいろな試算をします。(ゆる~くではなくなってきたのでタイトルを変えました) 基本的にスポーツは何でも見ます。競技によっては人並み以上に知識もあります。 少しでも需要があればいいかなと思いますので、批判も含めたご意見・ご感想をお待ちしています。

ジャンプワールドカップ 男女総合争い試算

こんばんは、ch191です。

このあいだは女子だけを取り上げましたが、今日は男女まとめて取り上げます。

まずは女子から行きます。

先日の第12戦が終了した段階でのポイントランキングは以下の通りです。

1.イラシュコ        962

2.高梨           873

3.フォークト        622

4.ロゲイユ         549

5.伊藤           398

6.ピンケルニッヒ      382

7.ブティッツ        378

8.ザイフリーズベルガー   352

9.イングランド       324

10.ヘンドリクソン      319

24.勢藤            99

24.岩渕            99

第11戦、第12戦は高梨が2連勝を飾り、200ポイントを加算しましたが、イラシュコも2位と同点優勝で180ポイントを加算し、点差は20ポイントしか縮まりませんでした。

結果、高梨の総合3連覇はほぼ絶望的になりました。

最終第13戦での優勝が必須な上、イラシュコが20位以下になることが条件だからです。

よっぽどのアクシデントでもない限りあり得ないことなので、イラシュコが初の総合優勝になることはほぼ確定です。

フォークトは世界選手権に備えてこの2戦を回避しました。

世界選手権の台とあまりにも特徴が違いすぎるからでしょう。

伊藤は第11戦では1本目、第12戦では2本目に距離を伸ばせず、それぞれ8位、6位でした。

特に12戦は1回目4位と表彰台のチャンスだっただけに、もったいなかったです。

そして不気味なのは2戦とも3位表彰台に入ったヘンドリクソンです。

今シーズン札幌の5位が最高でしたが、世界選手権に向けて調子を上げてきました。

前回の世界選手権では高梨を抑えて優勝しており、2連覇も少し現実味を帯びてきました。

今回の世界選手権、優勝争いはイラシュコ、高梨、フォークト、ヘンドリクソンの4人が軸となりそうで、ロゲイユや伊藤らがどこまで迫れるか、という構図になりそうです。

他の日本勢では勢藤、岩渕が並んで24位と、最終戦進出です。

世界選手権でも上位進出を狙ってほしいと思います。

女子は前回も書いたのでこんなところで。

では男子に行きましょう。

先日の第24戦が終了した段階でのポイントランキングは以下の通りです。

1.プレブツ        1265

2.クラフト        1208

3.フロイント       1163

4.ファンネメル      1058

5.コウデルカ       1021

6.ハイベック        944

7.葛西           839

8.ストッフ         616

9.シュリーレンツァウアー  588

10.ヴェルタ         581

15.伊東           440

22.竹内           240

第23戦で250mという世界最長記録を叩き出して優勝したスロベニアのプレブツが、ここ2戦を欠場したクラフトを抜いてトップに立ってきました。

昨シーズンは108ポイント足りずに総合2位だったプレブツ。

このまま初の総合優勝なるでしょうか。

オーストリアのクラフトは昨シーズンまでワールドカップ未勝利だった選手ですが、今シーズン一気に飛躍し、今や層の厚いオーストリアのエースといっても過言ではない存在です。

特に今年に入ってからはずっと1桁順位と、安定感が出てきました。

まだ21歳と若いですが、総合優勝が十分狙える位置です。

ドイツのエース、フロイントは現在3位。

先日の第24戦ではヒルサイズを大きく超えるジャンプを揃えて圧勝するなど、すでに今シーズン5勝。

さらにここ5戦で3勝と絶好調で、世界選手権に向け最高の状態であることは間違いないでしょう。

2シーズン前は総合4位、昨シーズンは総合3位に入っている実力者で、今シーズンこそ、という思いは強いはずです。

ノルウェーのファンネメルは第24戦の1本目で、前日プレブツが出した世界最長記録を更新する251.5mを飛んでいる、レコードホルダーです。

この選手も昨シーズンまでは未勝利でしたが、今シーズン2勝を挙げ、一気に飛躍した選手です。

さらにここ3戦連続表彰台と、好調を維持しています。

世界選手権でも優勝争いが期待されます。

チェコのコウデルカは過去に総合10位に入ったこともある実力者ですが、ここ2シーズンは苦しんでいました。

しかし、今シーズン開幕戦でワールドカップ初勝利を挙げると、ここまで4勝を挙げ、上位をキープしています。

ここ2戦は回避しましたが、直近の5戦で3回の表彰台と好調を維持しています。

世界選手権でもメダル争いをしてくるであろう一人です。

オーストリアのハイベックはここ2シーズンで急激に成長を遂げた選手です。

2シーズン前は総合34位でしたが、昨シーズン初の表彰台にのぼるなど、一気に14位まで上がると、今シーズンはワールドカップ初勝利を挙げるなど、すでに表彰台に6回上がり、6位につけています。

ここ数戦は2桁順位が多いのが気掛かりですが、このままいけば総合1桁順位は間違いないでしょう。

そしてわれらが葛西は7位につけています。

42歳(なんとクラフトの倍の年齢!)で迎えた今シーズンですが、衰えるところを知らず、今シーズンも1勝(最年長勝利記録)を挙げ、表彰台にも5回のぼっています。

先日の第23戦でも3位に入り、自身の持つ最年長表彰台登壇記録をさらに更新しました。

何よりすごいのは調子に波がないことです。

出場した20戦中、トップ10に入れなかったのはわずか3試合だけなのです。

世界選手権でもメダルが期待できると思います。

それに、昨シーズンの総合チャンピオンのストッフ、最多優勝記録保持者のシュリーレンツァウアーより上にいるってことがすごすぎます。

ワールドカップはあと7戦を残しており、理論上は10位のヴェルタまでが総合優勝の可能性がありますが、葛西までがぎりぎり可能性がある、といったところでしょう。

現実的なのは上位5人までの争いと見るのがいいでしょうかね。

誰が勝っても総合初優勝となりますので、最後まで目が離せません。

そして、葛西はここからどこまで順位を上げることができるでしょうか。

そして他の日本人選手では、伊東が15位、竹内が22位につけています。

伊東は今シーズン2位1回、4位2回など、上位に来ることもありますが、1桁順位が少ないです。

ただ、確実にポイントは稼いできており、10位ヴェルタとは141ポイント差。

4位に入った3シーズン前以来の総合トップ10の可能性は十分あります。

また、世界選手権でも個人で上位入賞、そして団体でもメダル獲得に貢献してほしいですね。

竹内はほとんどの試合でポイントは取れるものの、2桁順位が続いていましたが、第23戦で200mオーバーを2本揃えて、今シーズン初めて1桁順位となる9位に入りました。

世界選手権では団体のメダル獲得に向け、必要不可欠な戦力であることに違いありません。

世界選手権では誰が優勝することになるでしょうか。

個人ではポイントランキング上位勢がやはり有力ですが、誰が勝ってもおかしくないぐらい力は拮抗しています。

風の条件、飛型点など、わずかの差が勝敗を分けるでしょう。

団体ではフロイントをはじめ、ランキング20位以内に4人入っているドイツが最有力。

今シーズンの団体戦でも3戦中2勝しており、ソチに続く金メダルを狙っています。

次点はクラフトを擁するオーストリア

10位以内に3人という強力な布陣です。

ただ、4人目が誰になるのか不透明。

それに、ハイベックは調子を落としており、シュリーも本調子ではないのが気掛かり。

やってみないとわからないところがあります。

日本は葛西・伊藤・竹内の3人が軸ですが、カギになるのは4人目でしょう。

4人目を争う小林・作山のポイントは拮抗していますが、今の調子から言って、おそらく小林が入ってくるものと思われます。

ソチでも4番目の位置付けだった清水が活躍して銅メダルを獲得しています。

今回も小林の活躍が、メダルへのカギとなってきそうです。

メダル争いのライバルになりそうなのがファンネメルが引っ張るノルウェーとストッフ擁するポーランド、そしてプレブツ擁するスロベニアです。

ノルウェーは前回の世界選手権でノーマルヒル金メダルをとったバーダルが怪我から復帰してくるため、彼の調子如何では金メダルも狙えます。

ポーランドは4人目の力が落ちるため、そこがカギ。

スロベニアは30位以内に6人を擁しており、層は厚いです。

ダミアン・テペシュの2人が奮起すればメダル争いに絡んでくるのは必須です。

いよいよ明日開幕する世界選手権。

日本勢の活躍に期待しましょう。

そしてワールドカップ総合優勝の栄冠は誰の手に輝くのか。

こちらも目が離せません。