いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

気の向くまま、いろいろな試算をします。(ゆる~くではなくなってきたのでタイトルを変えました) 基本的にスポーツは何でも見ます。競技によっては人並み以上に知識もあります。 少しでも需要があればいいかなと思いますので、批判も含めたご意見・ご感想をお待ちしています。

レースランキング(2016/9/12)

こんばんは、ch191です。

前回の記事は若干取り乱してしまいましたが、今回はレースランキングについて。

では早速昨日9/12付のレースランキングです。

今年最後のGS、全米オープンを制したのは、デルポトロ、錦織、そして決勝でジョコビッチを破ったワウリンカでした。

これでワウリンカはファイナル進出を確定(GS優勝者特権でもポイント上でも)させました。

さらに、レースランキングでも3位に浮上し、エントリーランキングでも3位を維持できる可能性が一気に高まりました。

やはりGSに強いワウリンカは健在でしたね。(GSで稼いだポイント2945ptはジョコビッチ、マレーに次いで3番目の高さ)

そして、生涯GSにも王手をかけたことになりました。(14全豪、15全仏、16全米)

来年以降、ウィンブルドンではまた新たな楽しみが増えましたね。

やはりツアーには欠かせない一人であるということが、改めて証明されました。

今後の活躍にも期待です。

ジョコビッチは過去5回のGS決勝では4勝(15ウィンブルドン、15全米、16全豪、16全仏)1敗(15全仏)でしたが、その1敗を喫したワウリンカにまたも敗れ準優勝でした。

ジョコビッチとワウリンカの対戦成績はジョコビッチが19勝5敗と圧倒していますが、GS決勝に限れば0勝2敗です。

しかも、ジョコビッチがGS決勝でBIG4以外に負けたのはワウリンカだけなのです。

それでも決勝まで上がってくるのはさすがの一言です。

また、2位マレーとの差も2055ptに開いたため、今年の年間1位の座もほぼ確定的になりました。

ただ、来シーズン前半は大きな失効ポイントが続くため、今後も世界ランキング1位をキープするためには今シーズン残り、得意のインドアシリーズで差を広げておきたいところです。

マレーはQFで錦織に敗れ、360ptの獲得にとどまり、1位ジョコビッチの背中が遠のいてしまいました。

ただ、好調を維持していることは間違いないので、今後のインドアシリーズでジョコビッチに食い下がることができれば、どこかで世界ランキング1位のチャンスが来るような気がします。

北京の500、そして過去3勝と相性のいい上海MSから、マレーの挑戦が再び始まります。

ラオニッチはよもやの2回戦負けでワウリンカに抜かれ、4位に後退です。

キャリアハイの3位が見えていただけに、痛すぎる早期敗退となりました。

ただ、パリMSは決勝進出経験もあり、ワウリンカとの400ptという差は逆転不可能ではありません。

過去3回戦が最高と苦手としている上海MSで逆転へのきっかけをつかむことはできるでしょうか。

錦織はQFでマレーを破ってGS2度目のSF進出を果たし、720ptを獲得しました。

ワウリンカに抜かれ、レースランキング上は5位に後退しましたが、4位ラオニッチとの差は一気に105ptまで詰まりました。

これで、ラオニッチ、錦織も99%ファイナル進出は確定的となりました。

今回の結果を受けて、改めて感じさせられるのはGS・MSでの第4シード以内を確保することの重要性です。

できればパリMSで、それが無理でも来年の全豪で第4シードを確保するために、錦織の戦いはまだまだ続きます。

まずは地元日本で行われるデビスカップ、そして楽天オープンで勢いをつけて、残るMS2大会、ファイナルへ望んでもらいたいところです。

モンフィスは08全仏以来、2度目のGSでのSF進出を果たし、大きな大きな720pt獲得。

レースランキングも6位に浮上し、自身初のファイナル進出がかなり現実的になりました。

今シーズンの好調さが数字にも見えて現れるようになってきました。(後半戦で稼いだ1680ptは前半戦終了時の1675ptをすでに超えている)

ちなみに、楽天オープンにはなんと、全米セミファイナリスト4人中、ジョコビッチを除く3人が参戦します。

シンシナティを優勝したチリッチもいますし、見に行ける方がうらやましい限りです。

ティエムは4回戦で棄権となったものの、180ptを加算しました。

これにより、レースランキングでは7位の後退したものの、下位との差を広げることができたので、ファイナルに向けて大きく前進したと言えます。

また、Non-Mandatoryの加算がほとんど見込めない以上、500以下の大会に無理して出場する必要もないので、ケガをしている身としてはプラスにとらえることができるでしょう。

しっかりコンディションを整えることを最優先として、初のファイナルへ向かっていってもらいたいですね。

ナダルは4回戦でプイユに敗れ、180ptの加算にとどまりました。

結果、レースランキングは8位に後退しました。

とはいえリオ五輪、全米の戦いぶりを見ると、手首の状態はある程度戦えるレベルには回復していると言っていいと思います。

また、下位で爆発的にポイントを伸ばした選手もおらず、9位ベルディヒとの差は670ptと開いたため、残り大会数を考えると安全圏にいると言えます。

ここからあまり得意ではない大会が続くため、大きくポイントを伸ばすことは望めないかもしれませんが、ファイナルへ向けて状態をさらに上げていくことの方がより重要です。

これより下位ではツォンガ、プイユのフランス勢二人がそろってベスト8。

ツォンガは、実はGSに強く、優勝こそありませんが、GS勝率は現役選手でBIG4に次ぐ5番目(.755)です。

本当にこの人はケガさえなければ…

そしてローマMSで予選からSFという快挙を成し遂げてから躍進が続くプイユはこれでウィンブルドンと続けてベスト8に入る快挙。

年初78位だったランキングは、ついにTop20の壁を突破してキャリアハイの18位となりました。

23歳のティエムよりもさらに若い22歳。

同じくキャリアハイを更新して15位になった21歳のキリオスらとともに、これからの世代を引っ張っていく存在になりそうです。

ということで、上位勢がほぼ順当に勝ち進んだため、下位との差がさらに開き、8位ナダルまでで決まる可能性が濃厚になってきました。

9位ベルディヒは手術明けの上、MSでは今年SF以上が一度もありません。

11位ゴフィンも後半戦わずか415ptと大失速。

あるとすれば後半戦に強い10位チリッチの爆発でしょうか。(とはいえ期待された全米もソックに3回戦で完敗、さらに上海MSかパリMSのいずれもSFか、どちらかF以上ぐらいの成績を残さないと厳しい)

ただ、何があるかわからないので、最後まで追い続けたいと思います。

そして、この全米で今年のGSはすべて終わったことになります。

ここで、GSで獲得したポイントの上位10人を並べてみます。

GSを取った3人が上位3位までを占め、それ以外で唯一準優勝が1回あるラオニッチが4位、そしてGS全てで2週目まで進んだ錦織が5位タイとなっています。

ということで、5位錦織まではレースランキング通りの並びになっています。

ここからも、GSでポイントを稼ぐ重要性を改めて認識できます。

ちなみに、GSのポイントで1500pt以上もワウリンカに差をつけられている錦織が、Mandatoryのポイントでは上回っているのはMSでかなり稼いでいるからに他ならないのですが、MSのポイントはまたパリMSが終わった後にまとめたいと思います。

また、9位ティエムまでは少なくとも1回SF以上に進出しています。(なんだかんだでティエムもある程度は稼いでいたんですね)

QFとSFでは360ptも差が出るため、サーフェスの得手不得手なども考慮すると、GSで年間1000ptを取るためにはやはり、SF(720pt)以上が1回はないと難しそうです。

錦織が過去に年間GSポイントが最多だったのは全米準優勝を果たした2014年の1570pt。

来年は、錦織もGSで2000pt以上とることを期待したいです。

そのためには、繰り返しですが第4シード以内を確保することが非常に重要です。

まずは5年連続で2週目に進めている、相性のいい全豪で初のSF以上、できれば決勝進出を果たし、足がかりを作ってほしいと思います。

悲願のGS初制覇に向け戦いは、またここから始まっていきます。