16-17GPシリーズ 男女シングル展望
フィギュアカテゴリではご無沙汰しておりました、ch191です。
最近はずっとテニスにお熱だったのですが、今のところGPシリーズのプレビュー記事らしきものがありませんので、僭越ながら書かせていただきます。
さて、すでにオリンピックのプレシーズンとなる重要な16-17シーズンが開幕していますが、本格的な開幕となると、やはりこのGPシリーズからということになるでしょう。
では男女シングルの展望、そしてファイナル進出予想をしていきたいと思います。
ちなみに昨年の答え合わせは以下の通りです。
男子(予想)
1.羽生(30pt)
1.フェルナンデス(30pt)
3.テン(28pt)
3.チャン(28pt)
5.ボロノフ(26pt)
5.無良(26pt)
羽生とフェルナンデスが2連勝、テンとチャンが1位と2位で、上位4人が優勝を独占し、ボロノフと無良が2位2回という予想です。
無良は期待を込めてという感じですが、最低でも24pt(2位+3位or1位+4位)ないと厳しいかなと思います。
もちろん、村上や宇野、小塚にもチャンスはありますし、4年連続の日本勢3人以上ファイナル進出もあると思います。
いい意味で予想を裏切ってくれることを期待したいですね。
男子(結果)3/6
○1.フェルナンデス(30pt)
○2.羽生(28pt)
×3.宇野(28pt)
×4.金(26pt)
○5.チャン(22pt)
×6.村上(22pt)
一応半分正解。
ただ、内訳はフェルナンデス以外ボロボロ。
いい意味で予想を裏切ってはくれましたね。
宇野、金ら新世代の台頭も目立ちました。
女子(予想)
1.トゥクタミシェワ(30pt)
1.浅田(30pt)
3.ラジオノワ(28pt)
3.宮原(28pt)
5.ゴールド(26pt)
6.本郷(24pt)
トゥクタミシェワ、浅田が2連勝、ラジオノワ、宮原は1位と2位で、上位4人が優勝を独占し、ゴールドが2位2回、本郷が2位+3位で滑り込みという予想です。
はっきり言って願望がかなり入っていますが、無くはないと思います。
ここにないメンバーではワグナーが有力、リプニツカヤは調子次第で、村上もPBに近い演技ができれば十分可能性はあるかなと。
一番読めないのはメドベデワで、いきなりファイナルもありそうです。
女子(結果)4/6
○1.ゴールド(28pt)
×2.メドベデワ(28pt)
○3.宮原(26pt)
○4.浅田(26pt)
○5.ラジオノワ(26pt)
×6.ワグナー(24pt)
4人当たったのは満足。
メドベデワとワグナーは示唆していたものの読み切れず。
2連勝がいなかったのは少し意外でしたが、ファイナルの結果を見れば納得でしたね。
かつてないほどのハイレベルなシリーズでした。
では今年は女子シングルからいきたいと思います。
まず、以下が参戦予定表になります。(上から昨シーズンのGPシリーズでの成績順。太線以下はシリーズデビューor復帰した選手)
日本勢は新たに3人がシニアデビューとなりますが、全員2戦エントリーというあたりに、層の厚さを感じます。
第1戦(スケートアメリカ)では地元アメリカのゴールド、ワグナーのダブルエースがいきなり登場し、浅田、村上の日本勢や、リプニツカヤ、サハノヴィッチのロシア勢らを迎え討ちます。
優勝候補は昨年のファイナリスト3人(ゴールド、ワグナー、浅田)ですが、過去に大きな実績を持つ選手もおり、正直誰が勝ってもおかしくないぐらいハイレベルです。
シーズンを占う1戦になるといっても過言ではないでしょう。
サハノヴィッチはシリーズデビューとなりますが、若干16歳ながらJGPファイナルと世界ジュニアでそれぞれ2位2回、PBは191点台を持っているという素晴らしい実績の持ち主。
昨年は不調でしたが、ポテンシャルは十分ある選手なので、シニアでどこまで通用するのか楽しみです。
また、日本からはもう一人、シリーズデビュー戦となる三原舞依が登場します。
昨シーズンはJGPファイナル出場を果たしており、PBも182点台とジュニアでの実績は十分持っている選手です。
どこまで上位に食い込むことができるでしょうか。
第2戦(スケートカナダ)では昨シーズンの女王メドベデワと、日本の新世代エースに成長した宮原の直接対決が早くも実現。
優勝争いはこの2人を軸に、復活を期す元女王トゥクタミシェワ、悲願のファイナルを目指す本郷、四大陸で復活を印象付けた長洲など、実力者がそろっており、こちらもハイレベルな戦いが予想されます。
また、昨年の同大会で3位に入り、鮮烈なシリーズデビューを飾った永井優香も上位進出を狙います。
近年不調にあえいでいる地元カナダ勢では、同大会で優勝経験を持つオズモンド、カナダ選手権女王のチャートランドが意地を見せたいところです。
第3戦(ロステレコム杯)ではラジオノワ、ポゴリラヤ、リプニツカヤの地元ロシア勢が中心になりそうです。
日本勢では2戦目となる村上と、シリーズデビューとなる松田悠良が登場し、上位進出を狙います。
それ以外では四大陸優勝経験を持つエドモンズ、昨年のNHK杯で2位に入ったヒックスに注目です。
第4戦(エリックボンパール)では昨年のファイナリストであるゴールド、メドベデワ、浅田の3人が激しい優勝争いを繰り広げそう。
3人とも2戦目となるため、ファイナル進出がかかる重要な1戦となります。
他には永井や大ベテランのレオノワ、195点台のPBを持つデールマンらが上位争いをしそうです。
そして、注目はシリーズデビューとなる樋口新葉とソツコワ。
樋口はJGPファイナルで3位1回、世界ジュニアでも3位2回とジュニアでの国際実績も十分持っており、昨年の全日本では浅田、村上ら実力者を抑えて2位に入るなど、シニアでも十分通用することを証明して見せました。
今シーズンもすでにロンバルディア杯で長洲、村上らを抑えて優勝を果たしており、上位進出が期待されます。
ソツコワはその樋口を抑えて世界ジュニアで2位に入ったロシア期待の新星です。
JGPファイナルでの優勝経験もあり、ジュニアでの実績は十分。
表彰台争いに絡んでくることはできるでしょうか。
第5戦(中国杯)ではラジオノワ、トゥクタミシェワ、ワグナー、本郷の4名が優勝争いの中心となりそうです。
ファイナルに進むためには表彰台が最低条件と言えますので、激しい戦いが予想されます。
ヒックス、オズモンド、地元中国の李子君らも上位進出をうかがいます。
また、2戦目となる三原にも期待です。
第6戦(NHK杯)では地元日本の宮原と、ポゴリラヤが有力。
宮原は、昨年の同大会で自身初の200点台をマークして優勝しており、連覇がかかります。
ポゴリラヤは、昨年の同大会で演技に精彩を欠きまさかの9位、是が非でもリベンジしたいところです。
他にもアメリカ勢のエドモンズと長洲、4年連続6回目(!)の出場となるレオノワ、シニアデビュー組の樋口、松田、ソツコワがおり、表彰台争いはかなり激しくなりそうです。
では、ファイナル進出者の予想です。
1.メドベデワ(30pt)
1.ワグナー(30pt)
3.宮原(28pt)
3.ポゴリラヤ(28pt)
5.ラジオノワ(26pt)
5.ゴールド(26pt)
昨シーズンの実績を重視して、結構ガチで予想しました。
メドベデワと当たらないため、ワグナーの2連勝は無くはないかなと思います。
ポゴリラヤは比較的層の薄い第3戦と第6戦に入ったので、実はかなり有力だと思っています。
希望としては浅田か本郷のどちらかは入ってきてほしいですし、トゥクタミシェワやリプニツカヤの復活があったり、昨年のメドベデワのように、シニアデビュー組の誰かが入ってきてもおかしくはないと思います。
また、ファイナリストが上位を独占する予想にしていますが、実力者がぶつかる大会が多いため、ポイントが分散してボーダーラインが下がる可能性も十分あります。
各戦優勝のためには200点台がほぼ必須条件でしょう。
群雄割拠のハイレベルな戦いを勝ち抜く6名は誰になるのでしょうか。
では男子シングルに移ります。
以下が参戦予定表になります。(上から昨シーズンのGPシリーズでの成績順。太線以下はシリーズデビューor復帰した選手)
第1戦(スケートアメリカ)では宇野、金博洋、村上の昨年ファイナリスト3人がいきなり激突します。
宇野はすでに今シーズン、ロンバルディア杯で優勝を飾っており、SP、FS合わせて3本の4Fを組み込んだ挑戦的なプログラムを披露しました。
持ち味である攻めの姿勢で、2年連続のファイナルに向けて好スタートを切りたいところ。
金博洋は世界選手権で中国男子初の銅メダルを獲得した稀代の4回転ジャンパー。
今シーズンも高精度の4Lzを武器に、宇野としのぎを削ります。
村上は2年前のNHK杯優勝から一気にトップスケーターの仲間入りを果たした遅咲きの苦労人。
4Sを武器に、2年連続のファイナルを目指します。
しかし、その他の顔ぶれを見ると、地元アメリカのブラウン、リッポン、ロシア勢のコフトン、ボロノフ、さらにはテンと実力者がそろっており、かなり高いレベルでの争いが予想されます。
女子同様、シリーズの行方を占う1戦となりそうです。
第2戦(スケートカナダ)では昨年に続き、羽生とチャンの直接対決が実現。
昨年は休養明けの復帰戦だったチャンに軍配が上がりましたが、今年はどうなるでしょうか。
表彰台争いは実力者の閻涵、無良の2人が中心で、ホッホスタインとマイナーのアメリカ勢やベテランのブレジナらが追う展開となりそうです。
けがからの復活を目指す地元カナダのレイノルズ、世界ジュニアチャンピオンでシニアデビューとなるサモーヒンにも注目です。
第3戦(ロステレコム杯)では世界王者フェルナンデスが登場。
ファイナルがかかる2戦目の宇野と優勝争いを繰り広げそうです。
また、昨年のスケートアメリカで優勝したアーロン、世界選手権4位に入った地元ロシアのコリヤダ、四大陸6位の田中刑事らが表彰台を争います。
第4戦(エリックボンパール)では2戦連続となるフェルナンデスが優勝候補筆頭。
それを追う無良、テン、リッポンらが表彰台争いの中心となりそうです。
また、山本草太、ネイサン・チェンがシニアデビューを果たします。
ジュニアでは大きな実績を持つ2人ですが、ともにケガで世界ジュニアを欠場する悔しい思いをしました。
どこまで上位に食い込むことができるでしょうか。
第5戦(中国杯)では地元中国の金博洋、閻涵に、チャン、村上の昨年ファイナリスト、アーロン、マイナーのアメリカ勢、コフトン、ボロノフのロシア勢と、錚々たるメンバーがそろいました。
全員がファイナル進出を狙う2戦目ということもあり、レベルの高い激しい争いが展開されそうです。
第6戦(NHK杯)では地元日本の羽生が優勝候補筆頭。
それを追うブラウン、コリヤダが表彰台争いの中心となりそうです。
昨年同大会で5位に入った田中や、シニアデビュー組の山本、チェンらにも期待がかかります。
では、ファイナル進出者の予想です。
1.羽生(30pt)
1.フェルナンデス(30pt)
3.チャン(28pt)
3.宇野(28pt)
5.金(26pt)
6.無良(24pt)
こちらも昨シーズンの実績を重視しつつ、各戦の有力選手のバランスを考えました。
キーになりそうなのが第1戦と第5戦。
ともに羽生とフェルナンデスは不在ながらファイナリスト3名が参戦し、それ以外にも有力選手がそろうためです。
その両方に参戦するメンバーのうち、金は地力があるため両方2位の予想。
村上、コフトン、ボロノフは少し厳しいという予想です。(仮に両方3位だったとしても22pt)
一方、比較的中間層の薄い第2戦、第4戦に入った無良は十分チャンスがあると踏んでいます。
予想に入れなかったメンバーでファイナルの可能性があるのは村上、コフトン、ボロノフ、テン、ブラウンあたりでしょうか。
シニアデビュー組は厳しいとは思いますが、可能性があるとすれば第5戦に参戦しているサモーヒンより山本かチェンだと思います。
各戦優勝のためには250点以上は必須、場合によってはそれが表彰台の条件になる可能性もあります。
昨年は羽生がNHK杯、ファイナルで世界最高得点を連発するという衝撃がありましたが、今年はどんな衝撃が見られるのでしょうか。
ということで、いよいよ約1か月後に開幕するGPシリーズ。
各選手とも、オリンピックを見据えた戦いとなるため、昨年以上に気合の入った演技が見られることを期待したいですね。
そして、オリンピックは団体戦もあることから、各国の勢力図がどうなるかも見ものです。
中でも、男女とも層が厚い日本勢の活躍に、今シーズンも期待しましょう。