いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

気の向くまま、いろいろな試算をします。(ゆる~くではなくなってきたのでタイトルを変えました) 基本的にスポーツは何でも見ます。競技によっては人並み以上に知識もあります。 少しでも需要があればいいかなと思いますので、批判も含めたご意見・ご感想をお待ちしています。

錦織圭の2016年にまつわる数字を見てみる

こんばんは、ch191です。

前回記事ではランキング関連のデータをまとめたのですが、今回は2016年の錦織の活躍を、数字で見ていきたいと思います。

題して、「数字で振り返る錦織圭の2016年」

錦織にまつわる様々な数字を勝手に紐解いていきたいと思います。

まずは数字だけを5つ示します。(スタッツ関連の数字は入っていません。それは私の能力では無理だからです)

数字だけを見て、意味が分かった方は相当な錦織通かもしれません。

① 58

② 1-4

③ 7/12

④ 0/19

⑤ 5-13

では順に見ていきたいと思います。

①58は58勝、つまり2016年1年の錦織の勝利数です。

これはニュースでもさかんに取り上げられていますし、分かりやすかったかもしれませんね。

年間勝利数は今年が最多で、2014年から3年連続で年間50勝以上を達成しました。(2014年54勝、2015年54勝)

勝利数を重ねるためにはただ強いだけでなく、年間を通して長期離脱をしないことも求められるため、フィジカルが強くなっていることがうかがえます。

58勝は全選手の中でティエムと並んで3位タイです。

2位はジョコビッチで65勝、1位はもちろんマレーでなんと78勝です。(ちなみに去年のジョコビッチは82勝!)

来年は勝利数だけでなく、中身にもこだわってほしいです。

ティエムとは勝利数は同じですがポイントでは1500p近く上回っており、逆にジョコビッチとは7勝しか変わらないのに7000p近くも差をつけられています。

つまり、大きなポイントがかかる「ここぞ」という試合で勝てるようになってほしいということです。

オリンピックでメダルを取った錦織ですから、決して不可能ではないと思います。

②1-4は1勝4敗のことで、2016年の決勝での成績です。

唯一の勝利は4連覇を果たした250メンフィス。

今年はこのタイトル1つだけと、タイトル数だけを見れば少し寂しい結果となりました。

負けた4試合はマイアミMS(vsジョコビッチ)、500バルセロナ(vsナダル)、カナダMS(vsジョコビッチ)、500バーゼル(vsチリッチ)です。

MS決勝で2回ジョコビッチにやられていますが、そもそも今年MSで2回以上決勝に進んでいるのはマレー(5回)、ジョコビッチ(5回)と錦織だけなのです。

来年こそは、GS・MS初優勝を期待したいです。

③7/12は12分の7、12はMandatory大会の数で、7はQF以上に進出した回数です。

2013年は1/12、2014年は4/12、2015年は6/12なので、MS以上の大舞台で着実にポイントを重ねられるようになっています。

ちなみに錦織より上位の4人は、マレー9/12、ジョコビッチ10/12、ワウリンカ3/12、ラオニッチ8/12となっています。

回数だけでいえばベルディヒも7/12だったりします。

これがSF以上となると錦織5/12、マレー8/12、ジョコビッチ9/12、ワウリンカ3/12、ラオニッチ5/12、ベルディヒ1/12(!?)となります。

さらに安定した勝ち上がりを求めるのなら、来年の早い段階でMS・GSの第4シード以内を確保することを、現実的な目標として頑張ってほしいと思います。

④0/19は19分の0、19はトーナメント形式ではないファイナルやデビスカップを除いた出場試合数、0は初戦敗退の数です。

2015年は全米(vsペール)の1回、2014年は上海MS(vsソック)と全仏(vsクリザン)の2回でした。

錦織は今年、500以下の大会では思うようにポイントを稼げませんでしたが、実は初戦敗退は一度もなく、これは自身初となります。

初戦は必ず格下となりますが、サーフェスへの慣れなども考えるとある意味一番難しい試合だと思います。

実際、今年初戦敗退が一度もないのは錦織とマレーの2人だけです。

こういったところも、成績の安定につながっていると言えそうです。

⑤5-13は5勝13敗、対トップ10の成績です。

内訳はマレー1-3、ジョコビッチ0-6、ワウリンカ2-1、チリッチ0-1、ナダル1-2、ツォンガ1-0です。

対戦した時点でのランキングが10位以内の選手が対象なので、モンフィスやバーゼルのチリッチ戦、パリMSのツォンガ戦などは入っていません。

勝率にすると低いですが、対戦数はジョコビッチ(25試合)、マレー(21試合)に次いで3番目の多さです。

それだけ上まで勝ち上がれているという証拠でもあり、2強に阻まれているという証拠でもあります。(負けた数13は全選手中最多)

来年は勝利5割以上を目指してほしいと思います。

対戦が10試合以上あった選手のうち、勝率が5割を超えているのは2強とチリッチだけと高い壁ですが、躍進した2014年は11-7、無理な数字ではないはずです。

ということで5つの数字を挙げてみましたが、安定した強さを見せた1年だったことが分かるのと同時に、2強の壁の高さを改めて感じさせられた1年だったと言えそうです。

本人も会見の中で言っていますが、年間を通して第4シード以内を確保すること、これが更なる飛躍への第一歩となることは間違いないでしょう。

現段階ではQFで2強と当たる確率は50%ですが、第4シード以内ならその確率は0になり、SF以上でないと当たらないことになります。

出来れば3月の北米MSシリーズまでに第4シード以内に入っておきたいところです。(全豪でSF以上じゃないと少し厳しいかも?)

とにもかくにも錦織が来年、私たちにどんな景色を見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。