いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

気の向くまま、いろいろな試算をします。(ゆる~くではなくなってきたのでタイトルを変えました) 基本的にスポーツは何でも見ます。競技によっては人並み以上に知識もあります。 少しでも需要があればいいかなと思いますので、批判も含めたご意見・ご感想をお待ちしています。

インディアンウェルズMS振り返りとエントリーランキング(2017/3/20)

おはようございます、ch191です。

今回もインディアンウェルズMSの振り返りと、3/20付のエントリーランキングについて。

ではまずはインディアンウェルズMSを振り返りたいと思います。

MS1000インディアンウェルズ(1マレー、2ジョコビッチ、3ワウリンカ、4錦織)

W フェデラー

F ワウリンカ

SF カレノブスタ、ソック

QF 錦織、クエバス、ティエム、キリオス

波乱を多く含む展開の中、優勝したのはフェデラーでした。

インディアンウェルズでは5年ぶり5度目の優勝で、ツアー通算では節目となる90勝目を挙げました。

前哨戦のドバイでは2R敗退と奮わなかっただけに少し心配されましたが、結局1セットも失わずに、それどころか被ブレークも決勝ワウリンカの1回だけという完璧なサービスゲームで頂点に駆け上がりました。

2強に陰りが見えるだけに、このままのペースならNo.1返り咲きも見えそうな勢いですが、過去2勝しているマイアミではどうなるでしょうか。

準優勝のワウリンカも前哨戦では1コケだったのですが、徐々に調子を上げていき、決勝までたどり着きました。

相手のSFMを2回迎えるという、最大のピンチだった4R西岡戦を乗り越えたのは大きかったと思います。

マイアミは過去QF進出すらないほど苦手にしていますが、第1シードで迎えられるというメリットを生かすことができるでしょうか。

ソック、カレノブスタはともにMS初のSFまで進みました。

ソックは昨年の上海、パリと2大会連続でQFまで進んだのが記憶に新しいところですが、カレノブスタはQFすらありませんでした。

2人とも今年は好調で、ソックは24歳、カレノブスタは25歳。

ちょうど脂がのってくるころで、さらなる飛躍が期待されます。

錦織は2年連続のQF。

苦手としているインディアンウェルズですが、ここ3年は全て4R以上まで勝ち上がっています。

確かに4Rまでのプレーがよかっただけに、QFソック戦の負け方を見ると、精神面が…という論調になるのは致し方ないのかもしれません。しかし、俯瞰的な見方をすれば、そこまで楽なドローではなく、決して得意なサーフェスでもない中であっさりQFまで上がれたというのは、評価していいのではないかと思うのです。

また、今年は誰がどう見ても波乱が多くなっていますが、錦織がどうこうというより、上記のソックやカレノブスタ、ディミトロフ、キリオスといった、Top10以下の選手のレベルが上がっているという見方もできるのではないでしょうか。

私は昨年準優勝で、第2シードで迎える得意のマイアミが本当の勝負だと思っています。

ここであっさり負けるようなことがあれば、今年は苦しい1年になるのかなあと思わざるを得なくなりますが、シードキープして2年連続の決勝まで行ったら、ちょっと噛み合ってなかっただけだったんだなと思えます。

後でも触れますが、錦織は世界ランキング4位のプレーヤーです。

もう少しだけ長い目で見ていきませんか?

そして、今大会は西岡の活躍に触れないわけにはいかないでしょう。

予選1回戦をストレートで勝った後、予選決勝でイマーに敗れるも、LLで本戦入りを果たし、そのイマーにリベンジして初戦突破。

2Rでは自分より40cm以上大きいカルロビッチから3ブレークを奪ってストレート勝ち。

3Rベルディヒ戦では、第1セットを1-6で落とし、第2セットも第4ゲームから4ゲームを連取されて2-5。

2ブレークダウン、さらにはベルディヒSFMという絶望的な状況から盛り返して、最後はエースという、ドラマチックな試合展開にふさわしい、最高の幕切れで大逆転勝利を収めました。

MS初の4Rとなったワウリンカ戦でも第1セットを先取して、最終セットではSFMを2度迎えるなど、互角以上の試合を展開しました。

最後は力尽きたものの、日本のファンはもちろん、見ていた観客をも魅了してくれました。

本当に今年の西岡の活躍は目覚ましいものがあります。

昨年3Rまで進んだマイアミでも本戦からの出場となり、活躍が期待されます。

このままツアーレベルで戦い続けてほしいですね。

それでは3/20付のエントリーランキングです。

マレーはまさかの初戦敗退に終わり、しかもマイアミはケガで欠場となってしまいました。

失効が少ないので1位の座は安泰ですが、しっかりと治してまた強いマレーを見たいものです。

ジョコビッチも前初戦に続き、キリオスに4Rで敗れて910ptを失い、マレーとの差がどんどん開いていきます。

マイアミもケガのため欠場し、昨年優勝の1000ptを失うことが決まっています。

こちらもケガを治すことが最優先だと思いますが、このまま3位以下に飲み込まれてしまうのでしょうか。

一方、ワウリンカは510ptを加算し、4位以下との差を広げるとともに、2位ジョコビッチに近づいてきました。

現時点ではまだ3210ptの差がありますが、マイアミで少なくとも1000pt差が縮まることが確定しており、SFまで勝ち上がれば差は2000ptを切ってきます。

全仏以外はクレーシーズンでの失効も多くないので、キャリア初の2位を視界にとらえる可能性もあります。

錦織はラオニッチと入れ替わってキャリアハイタイの4位に浮上。

しかし、マイアミの失効後は暫定7位(以下の表参照)のため、今後を占う意味でもマイアミの結果が非常に重要となってきます。

暫定4位のフェデラー、暫定5位のラオニッチを上回るには最低SFが必要です。暫定5位のラオニッチを上回るには最低QFが必要です。(QFならラオニッチ2Rの場合同点だが、Mandatoryのポイントで錦織が上回るため)

(QFならラオニッチ2Rの場合同点だが、Mandatoryのポイントでラオニッチが上回るため)

フェデラーは4000pt台を回復し、ついに6位まで戻ってきました。

3月の段階でここまで戻ってくることを予想できた人が、果たしてどれだけいたでしょうか。

マイアミでTop5復帰も十分視野に入っています。

ナダルはそのフェデラーに4Rで完敗し、7位に後退しました。

クレーシーズンに弾みをつける意味でも、昨年初戦敗退に終わったマイアミでできるだけ稼ぎたいところです。

ティエムはQFでワウリンカに惜敗してMS初のSFはならなかったものの、再び8位浮上です。

MSでSFの壁に跳ね返されたのはこれで4度目となるティエムですが、得意のクレーMSではその壁を打ち破れるかもしれません。

昨年の6月から維持し続けているTop10を維持するだけでなく、さらに上を目指していけるでしょうか。

チリッチは地元のフリッツに初戦で逆転負けし、9位に後退。

この人に安定感を求めるのはやはり無理なのでしょうか…

しばらく失効が少ないだけに、上位に食い込めば上昇も見込めるのですが…

キャリアハイ6位の彼がTop5に入る日は来るのでしょうか。

ツォンガもフォニーニが相手だったとはいえ、初戦敗退で10位に後退です。

マイアミは奥さんの出産に立ち会うため欠場。

今季はすでに2勝と好調なので、地元の全仏に向けて、クレーシーズンでも活躍に期待したいところです。

それ以下ではSFに入った二人ともキャリアハイを更新。

ソックは1つ更新して17位、カレノブスタは4つ更新して、初のTop20入りとなる19位になりました。

レースランキングでも上位につけている2人なので、今後も要注目です。

また、MS初のQF進出となったクエバスは26位に浮上。

生粋のクレーコーターであるクエバスが、ハードコートでゴフィンを破ってQFまで上がったことは少し驚きでした。

31位以下ではやはり西岡のジャンプアップが目立ちます。

前回更新したキャリアハイをまた12更新して58位。

わずか3週間でキャリアハイを24も更新し、Top50が視界に入ってきました。

レースランキングで24位にいることが、今年の活躍を物語っています。

また、その他の日本勢も深圳CHで杉田が、ブエノスアイレスCHでダニエルがそろって優勝を果たし、ともにTop100に返り咲きました。

これで、Top100に日本勢が4人という、女子と同じ状況になりました。(女子は大坂、土居、日比野、尾崎の4人)

西岡がさらに成長し、錦織、西岡という2枚看板が完成すれば、デビスカップ制覇というのも夢ではなくなると思います。

さて、今週はマイアミMSが始まります。

ここ3年は全てQF以上で、昨年は準優勝、さらには最も勝利数を挙げており、錦織が最も得意なMSです。

それを2強不在の第2シードで迎えられるのですから、MS初制覇の最大のチャンスと言っていいでしょう。

「ホーム」アドバンテージも生かして、気負うことなく、気持ちよくプレーしてほしいと思います。

ただ、チャンスなのは他の上位選手たちも同じです。

その筆頭は、出場選手で唯一優勝経験を持っているフェデラーでしょう。

錦織vsフェデラーの決勝になって、全豪のリベンジを果たす…なんてことになればいいなあと勝手に妄想しています。

上位選手に欠場が相次ぐ中、シード勢はきっちりと勝ち上がれるのか。

それとも、西岡のような猛者がまた現れるのか。(それがまた西岡になってほしい!)

楽しみに見ていきたいと思います。

最後に、今後の更新予定ですが、次回記事からレースランキング、そしてRace to Milanも掲載できる見込みが立ちました。

基本的にレースランキングはエントリーランキングと同じく上位30位まで、Race to Milanの方は上位20位までを掲載する予定です。

Race to Milanの方は、やはり知らない選手が多いのですが、ポイントを見ると毎週の変動が大きそうですし、何よりこの中から未来のスターが生まれると考えれば、すごく作り甲斐のあるランキングだなあと感じています。

また、楽しみにお待ちいただければと思います。