いろいろな試算を少し本格的にやってみる。

気の向くまま、いろいろな試算をします。(ゆる~くではなくなってきたのでタイトルを変えました) 基本的にスポーツは何でも見ます。競技によっては人並み以上に知識もあります。 少しでも需要があればいいかなと思いますので、批判も含めたご意見・ご感想をお待ちしています。

平昌オリンピックにおけるメディアの報道姿勢について感じたこと。

平昌オリンピックが終わりました。

報道各所は後日談等で盛り上がっており、まだまだその熱が冷める気配はありません。

それもそのはず、冬季五輪としてはあの自国開催だった長野五輪を上回る、史上最多のメダルを獲得したからです。

 

中でも男子モーグル、女子ジャンプ、カーリングは史上初のメダルという快挙でした。

メダルを獲得した競技のメディアでの取り上げられ方はすさまじく、今までその競技を見たことがないという人も巻き込んで一大ムーブメントを起こした、という意味では、メディアの功績は大きいと思います。

やはり4年に一度しかない、世界最大級のスポーツの祭典ですから、その影響力の大きさは計り知れないものがあります。

ただ、最も重要なのは、この盛り上がりを一過性のものにしないことです。

その意味では、メディアは今だけでなく、今後も継続して様々な競技を取り上げることが求められます。

 

一方で、メディアの報道姿勢については疑問や怒りを感じざるを得ないところも多々ありました。

まず、放送の仕方です。

NHKでは競技の途中にサブチャンネルや別チャンネルに切り替わったり、競技が終わっていないのに放送が終了したことがありました。

競技をきちんとフルで見たいと思っている人もいるはずなので、オリンピックに合わせた特別編成になっているはずですが、もう少し融通が利くのではないかと思いました。

民放では競技中にCMに入ってしまうことがしばしば。

サッカーの中継のように、製氷作業やコース整備をしている時間を利用して、CMをまとめて流すなどの工夫があってしかるべきです。

 

次に、アナウンサーのレベルです。

競技や人によってまちまちですが、全体的にレベルが低い。

中には見るに堪えないレベルのものもありました。

実況するアナウンサーはもっとその競技の勉強をすべきです。

競技によってはルールも分からず見ている人もおり、その競技の面白さや魅力が伝わるかどうかは実況の力量に左右されるところが大いにあると思います。

インタビュアーの時は、競技直後のことが多いため、全力で戦ったアスリートになるべく負担がかからないような配慮をすべきです。

無駄に長引かせたり、今後のことなど聞くタイミングがおかしい質問があったり、残念な結果と言ってみたり…アスリートへの敬意が欠けていると言わざるを得ませんでした。

 

そして、一番ひどかったのは帰国した選手への対応。

疲れている中でも、笑顔でメディアに出演してくれる選手たち。

中でもカーリング女子の露出が目立ちましたが、彼女たちがこれだけメディアに出る理由はもちろん、カーリングという競技を普及させ、競技環境をさらに良くするために他なりません。

にもかかわらず、まるでタレントのように扱い、バラエティー番組のようなノリで競技とあまり関係ないことを掘り下げるという、彼女たちへの敬意が微塵も感じられないことを某フジテレビの番組がやりました。(そのあとの高木美帆選手の時もひどかったので、もう番組名をバッディにしたらと思った)

そだねーって言わせるとか、局側の自己満足にしか見えないですし、人が良くて断られないことを利用しているんじゃないかとさえ思えてきて、はらわたが煮えくり返りました。

そんな無意味なことをさせるぐらいなら、早く休ませてあげて、早く地元に帰らせてあげてと心底思いました。

 

4日後にはパラリンピックが始まります。

パラスポーツの取り上げられ方は、まだまだ全然足りていないのが現状です。

2年後には東京オリンピックパラリンピックが控えています。

メディアには、上記のような問題点を肝に銘じて、真摯に改善していくことを望みます。

平昌オリンピック フィギュアスケート女子シングルSPのレベルの高さを、得点の面から読み解く

男子は日本勢のワンツーという最高の結果でしたが、女子も日本勢2人が好発進を決めました。

そして、上位5人が全員PBという、男子に負けず劣らずのハイレベルな戦いとなりました。

女子も、男子同様、最終グループに残った6人の得点を、理論値との比較で検証していきたいと思います。

 

1位 ザギトワ 82.92(TES 45.30 PCS 37.62)(理論値87.27)

 

理論値の95.02%という素晴らしい完成度で、世界最高得点を更新する会心の演技でした。

基礎点が高いのはもちろん、3Fと最後のコンビネーションスピンはGOE満点の評価を得るなど、TESは女子で初めて45点を超えました。

PCSでも9点台を揃えたことで、異次元の得点に到達しました。

ただ、金メダルのためには団体戦で出したFSのPB(158.08)を超えることが必要になりそうです。

 

2位 メドベデワ 81.61(TES 43.19 PCS 38.42)(理論値85.40)

 

理論値の95.56%と全選手中最高の完成度で、団体戦SPで出したPBをさらに更新しました。

ステップはやはり満点の評価で、それ以外の要素でもGOEでほとんど+2か+3を並べました。

PCSでは4項目で9点台後半を並べ、全選手中トップの評価を得ました。

素晴らしい演技だったことは間違いありませんが、誤算はザギトワとPCSの差が0.8しかなかったことでしょうか。

ザギトワに勝つためには、FSでも自身の世界最高得点(160.46)を更新する完璧な滑りが求められそうです。

 

3位 オズモンド 78.87(TES 41.83 PCS 37.04)(理論値84.83)

 

得点は理論値の92.97%で、SP歴代3位の得点を叩きだしました。

団体戦でのミスを修正し、GOEは+2と+3がほとんどを占め、PCSでも9点台を揃えてきました。

ただ、FSでクリーンな演技が今シーズン1度もないことが大きな不安材料です。

下位との差もわずかなので、逃げ切るためにはミスは許されません。

 

4位 宮原知子 75.94(TES 40.25 PCS 35.69)(理論値85.14

 

得点は理論値の89.19%で、初めて70点台後半を叩きだしました。

団体戦で回転不足を取られたコンビネーションもしっかりと修正し、スピン、ステップもレベル4をしっかりと揃えてきました。

PCSも2項目で9点台を出し、団体戦の時から1点あまり上げてきました。

FSでも「ミス・パーフェクト」の名にふさわしい演技ができれば、メダルは自ずと見えてくるはずです。

 

5位 坂本花織 73.18(TES 40.36 PCS 32.82)(理論値85.40

 

得点は理論値の85.69%で、国際大会では4戦連続でのPB更新となりました。

TESは宮原を上回る4番目の高さで、全てのジャッジが全ての要素にプラス評価をつけました。

滑走順が早かったため、PCSはさほど伸びませんでしたが、それでもPBだった四大陸の時からは1点以上上げてきました。

FSのPB(142.87)はオズモンドやコストナーより上で、上積みも十分考えられることから、ノーミスの演技をすれば逆転でのメダルの可能性は十分にあります。

 

6位 コストナー 73.15(TES 35.06 PCS 38.09)(理論値83.93

 

得点は理論値の87.16%。

最初のコンビネーションの2本目が2回転となり、単独の3Loでも手をついてしまうミスが響き、ステップでは満点の評価を得ましたが、TESは伸びませんでした。

それでもPCSは3項目で9点台後半を叩きだし、メドベデワに次ぐ2番目の評価を得たことで、この位置に踏みとどまりました。(正直この演技でPE9.54は高すぎだと思いますが)

団体戦ではFSも滑り、ミスが相次ぎましたが、ジャンプが決まって来れば2大会連続のメダルが見えてきます。

 

ということで、全体的に点数が高く出すぎの印象はあるものの、その中で日本勢2人はメダルを狙えるいい位置につけました。

金銀は実質、ザギトワとメドベデワの争いになるでしょうが、銅メダル争いは7位のデールマンあたりまで可能性がありそうで、きわめて熾烈な戦いになりそうです。

ここのところ、大きな国際大会での銅メダルラインは210点台での争いになっていますが、果たして220点を超えてくるのかどうか、そして優勝争いは240点台での争いになるのか、注目です。

平昌オリンピック フィギュアスケート男子シングルSPのレベルの高さを、得点の面から読み解く

日本中がその演技に酔いしれたじゃないでしょうか。

羽生、宇野がやってくれました。

そして、フェルナンデス、金博洋、アリエフもノーミスの素晴らしい演技を見せました。

100点台が4人も出るという、オリンピック史上最高レベルとなった男子シングルSPでしたが、今回は最終グループに残ったトップ6の得点を、理論値と比較することでその凄さを検証したいと思います。

理論値とは、TESは予定通りのジャンプを飛び、スピンステップはレベル4で、GOEが満点だった場合の得点、PCSは全項目10点満点の50点のことです。

 

1位 羽生結弦 111.68(TES 63.18 PCS 48.50)(理論値115.11)

 

なんと理論値の97.02%にあたる得点を叩きだしました。

GOEの評価は、全ての要素で+2と+3だけが並ぶという、驚異の完成度を誇る演技となりました。

中でも3Aとステップは満点の評価。

最後のスピンはレベル3になりましたが、それもご愛嬌と言ったところでしょうか。

FSでの本当のライバルは、3年前の自分(GPファイナル、同じ『SEIMEI』で出した219.48)なのかもしれません。

 

2位 フェルナンデス 107.58(TES 59.79 PCS 47.79)(理論値113.35)

 

こちらも理論値の94.91%という高い得点を叩きだしました。

ジャンプは3つとも2点以上の加点がつき、アップライトスピン以外の要素では+2と+3の評価がずらりと並びました。

FSのジャンプ構成は、羽生、宇野、金に比べると劣る部分があるため、悲願のメダルに向けてはSP同様、高い完成度で勝負する必要があります。

 

3位 宇野昌磨 104.17(TES 58.13 PCS 46.04)(理論値116.91)

 

得点は理論値の89.10%。

TESが60点を超えなかった原因は、ジャンプの加点が少なかった(3つで+3.28)ことと、ステップがレベル3止まり(レベル4に比べて基礎点が0.60、GOE加点上限が0.60下がる)だったこと。

それでも元々の理論値が高いため、上位2人とはジャンプ1つ以内の差につけました。

FSでもここ一番の勝負強さを見せれば、金メダル争いを演じられるはずです。

 

4位 金博洋 103.32(TES 60.27 PCS 43.05)(理論値116.75)

 

得点は理論値の88.50%。

最終滑走のプレッシャーをもろともせず、全てのジャンプを成功させ、スピン、ステップでも取りこぼしがありませんでした。

加点幅は上位2人には劣るものの、直前の四大陸で出したPBを3点以上上回り、メダル圏内とわずかの差でFSを迎えることになりました。

大舞台に強い稀代の4回転ジャンパーが、男子シングルとしては中国初のメダルを狙います。

 

5位 アリエフ 98.98(TES 56.98 PCS 42.00)(理論値116.75)

 

得点は理論値の84.78%。

冒頭の4Lz+3Tをクリーンに決めて勢いに乗ると、そのままノーミスで演じ切り、この大舞台でPBを7点以上も更新してきました。

同じ構成の金博洋に比べると加点幅が小さく、ステップもレベル3でしたが、シニア1年目としては驚異的な点数を叩きだしました。

FSでも4Lzに挑む構成を見せてくれば、メダル争いに絡む面白い存在となりそうです。

 

6位 チャン 90.01(TES 45.08 PCS 45.93 減点 -1.00)(理論値108.25)

 

得点は理論値の83.15%。

苦手とする3Aが回転不足となり、転倒したことが得点に大きく響きました。

それでもPCSは上位3人に次ぐ得点であり、3Aだけで減点も含めると理論値の9.1%にあたる得点を失ったことを考えると、それ以外の要素は完成度が高かったということが言えます。

メダルは上位陣のミスがないと厳しい状況ですが、FSでPB(203.99)を出した2年前の四大陸のような演技ができれば、十分可能性が出てきます。

 

ということで、得点の面から見ていくと、いかに完成度の高い演技が続いたかということが分かります。

その中でも、羽生の完成度が突出していました。

FSでも200点台が連発するような、高いレベルでのメダル争いを期待したいと思います。

生で見れそうにないのが非常に残念ですが。。。

平昌オリンピック フィギュアスケート団体戦 1日目結果

開会式を前にして、すでに戦いの火ぶたは切られた。

平昌オリンピックフィギュアスケート団体戦

1日目は男子SPとペアSPが行われた。

 結果は以下の通り。(OARは個人資格で参加しているロシア選手)

 ※順位点が同点の場合、スコア合計が高い方が上位

 

  男子シングルSP ペアSP  
順位 国名 順位点 順位点 スコア 順位点 スコア スコア合計
1 カナダ 17 8 81.66 9 76.57 158.23
2 アメリカ 14 7 80.61 7 69.75 150.36
3 日本 13 10 103.25 3 57.42 160.67
4 OAR 13 3 74.36 10 80.92 155.28
5 イスラエル 11 9 88.49 2 54.47 142.96
6 中国 10 4 77.10 6 69.17 146.27
7 イタリア 10 6 77.77 4 67.62 145.39
8 ドイツ 10 2 66.32 8 75.36 141.68
9 韓国 6 5 77.70 1 52.10 129.80
10 フランス 6 1 61.06 5 68.49 129.55

 

 

SPでのPB100点台を持つ6人のうち4人(宇野、チェン、コリヤダ、チャン)が出場するという豪華な顔ぶれの男子は、日本の宇野昌磨がただ1人100点を超え1位。

冒頭の4Fでステップアウトしたものの、後半の4T+3T、3Aをクリーンに決めて、TESを伸ばした。

また、PCSでも全項目9点台と全選手中トップの評価を受け、PBに迫る高得点を叩きだした。

個人戦に向けても良い手ごたえをつかんだといえるだろう。

 

2位はなんとイスラエルのビチェンコ。

2016年の欧州選手権2位という実力者ではあるが、チェン、コリヤダ、チャンを上回ったのは予想外であった。

30歳にしてPBを更新する会心の演技を見せ、イスラエルチームに勢いをもたらした。

 

3位はカナダのチャン。

4Tと3Aで転倒、さらにはコンビネーションもセカンドが2Tになってしまい、全てのジャンプに精彩を欠いた。

それでもPCSではPE以外の4項目で9点台をマークして、ジャンプのミスを補った。

ジャンプの修正が急務ではあるが、順位的には役割を十分果たしたと言える。

 

アメリカのチェンはジャンプに精彩を欠き、まさかの4位。

冒頭の4Fからのコンビネーションは、着氷でバランスを崩したため、セカンドを2Tにしたのは賢明な判断だったが、後半の4Tは2Tになってしまい無得点になり、3Aでも転倒してしまった。

その他の要素とPCSでカバーし、なんとか80点台には乗せたが、ソチ銅メダルのアメリカとしてはいきなりつまずいた形となった。

 

さらに、OARとして出場したロシアのコリヤダはこれまたまさかの8位。

冒頭の4Lzで転倒し、続く4Tでも転倒してしまい、コンビネーションを入れられなかった上に、後半の3Aが1Aになってしまい無得点になったことが響いた。

ソチでは団体金メダルに輝いたロシアだったが、手痛い出遅れとなった。

 

ペアでは、ロシアのタラソワ、モロゾフ組が唯一80点台に乗せて1位。

世界ランク1位の貫録を見せた。

カナダのデュアメル、ラドフォード組が2位、ドイツのサフチェンコ、マッソ組が3位に入った。

また、日本の須崎、木原組は四大陸選手権で出したPBを更新する素晴らしい演技で8位に入った。

 

この結果、優勝候補のカナダが首位発進を決め、2位がアメリカ、日本は3位と上々の滑り出しとなった。

1日挟んで2日目にアイスダンスSDと女子SPが行われ、フリーに進める上位5か国が決まる。

今日のように、個人戦に弾みがつく演技を期待したい。

フィギュア女子シングル2枠をめぐる争いを振り返って。~厳しい戦いの末に~

こちらでの本格的な記事の一発目は、私の原点であるフィギュアスケートでと決めていました。

平昌オリンピックを前に書きたいと思い、選んだテーマは女子シングルの代表枠争いです。

先にお断りしますが、かなりの長文になります。(以下敬称略)

 

今シーズンの戦いは記憶に新しいところですが、オリンピックに向けた戦いは1年以上前から始まっていました。

昨シーズン、2016年の全日本フィギュア、すなわち五輪枠を争う、世界選手権の最終代表選考会。

 12位の浅田真央、8位の村上佳菜子はこれが引退試合となった。

そんな一つの時代が終わりを告げた大会を制したのは、全日本3連覇となった宮原知子

その年のグランプリファイナルでもメドベデワに次ぐ2位となっており、順当な結果であった。

2位と3位にはシニア1年目の樋口新葉三原舞依が入り、宮原とともに世界選手権代表に選出された。

新世代の台頭はオリンピックに向けて明るい話題となる・・・はずだった。

 

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ひっそりと再開。

どうも、スポナビブログから引っ越しをしてきましたch191と申します。

主にフィギュアスケートとテニスに関する記事を書いておりました。

初めての方は、よろしければ過去の記事をご参照ください。

正直、スポナビブログの終了と同時に辞めてしまおうかなと思ったこともあったのですが、細々とでも続けていこうかなと思った次第です。

それでは、よろしくお願い致します。

男女シングル GPファイナル進出条件まとめ

こんばんは、ch191です。

今回は男女シングルのファイナル進出条件を整理していきたいと思います。

 

まずは男子。

現在のポイント表です。

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宇野、コリヤダの2人のみがファイナル進出を決めており、まだ4つも枠が残る異例の展開。

現在ファイナル進出の可能性を残しているのは暫定3位~6位までのブラウン、フェルナンデス、ジー、サマリンの4人と、最終戦に出場するチェン、ボロノフ、金博洋、リッポン、ヘンドリックスの5人の計9人です。

終戦に出場する選手のうち、以下の4名は、以下の条件をクリアすれば自力でファイナル進出を決められます。

 

チェン、ボロノフ⇒4位以上

金博洋、リッポン⇒3位以上

 

では、それ以下の場合どうなるかを考えてみます。

 

①チェン(ボロノフ)が5位(暫定3位⇒4人に抜かれなければOK)

以下の条件がすべて成り立たない限りファイナル進出(ボロノフの場合はカッコ内を参照)

 

ヘンドリックス⇒1位 かつ チェンのスコア+56.49以上(ボロノフのスコア+33.82以上)

金博洋⇒2位or3位

リッポン⇒2位or3位

ボロノフ(チェン)⇒4位

 

ヘンドリックス1位の可能性が限りなく低いので、5位でも実質問題ありません。

 

②チェン(ボロノフ)が6位

この場合スコアによって分岐します。(暫定4位フェルナンデスとスコア比較)

a) チェン242.99以上(ボロノフ265.66以上)(暫定4位⇒3人に抜かれなければOK)

以下の条件のうち成立が2つ以下でファイナル進出(ボロノフの場合はカッコ内を参照)

b) チェン242.97以下(ボロノフ265.64以下)(暫定5位⇒2人に抜かれなければOK)

以下の条件のうち成立が1つ以下でファイナル進出(ボロノフの場合はカッコ内を参照)

 

ヘンドリックス⇒1位

金博洋⇒4位以上

リッポン⇒4位以上

ボロノフ(チェン)⇒5位以上

 

フェルナンデスと同点になる場合はややこしいので省略します。

ヘンドリックス以外の条件はそこまで厳しくないので、aなら可能性がありますが、bなら絶望的です。

ただボロノフに関しては、6位で265.66以上になることは考えにくいです。

ちなみに7位以下になってしまうと可能性が0になります。

チェン、ボロノフにとっては5位以上が基準になりそうです。

 

③金博洋(リッポン)が4位

この場合スコアによって分岐します。(暫定3位ブラウンとスコア比較)

a) 金博洋242.62以上(リッポン245.11以上)(暫定3位⇒4人に抜かれなければOK)

以下の条件のうち成立が3つ以下でファイナル進出(リッポンの場合はカッコ内を参照)

b) 金博洋242.60以下(リッポン245.09以下)(暫定4位⇒3人に抜かれなければOK)

以下の条件のうち成立が2つ以下でファイナル進出(リッポンの場合はカッコ内を参照)

 

ヘンドリックス⇒1位

チェン⇒5位以上

ボロノフ⇒5位以上

リッポン(金博洋)⇒3位以上

 

ヘンドリックス1位は考えにくいので、aならばほぼ確実、bならば微妙になります。

 

④金博洋(リッポン)が5位(暫定5位⇒2人に抜かれなければOK)

以下の条件のうち成立が1つ以下でファイナル進出(リッポンの場合はカッコ内を参照)

ヘンドリックス⇒1位 または 2位で金博洋のスコア+27.18以上(リッポンのスコア+24.69以上)

チェン⇒6位以上

ボロノフ⇒6位以上

リッポン(金博洋)⇒4位以上

 

ヘンドリックス以外の条件が厳しくないので、これではほぼ絶望的と言えます。

よって、金博洋とリッポンは4位以上で、かつブラウンを上回れるかどうかがカギとなりそうです。

 

ヘンドリックスは1位なら可能性が大いにありますが、2位なら絶望的です。

 

では、暫定3位と4位にいる、ブラウンとフェルナンデスの条件を確認します。(ジーとサマリンはかなり可能性が低いので考えない)

 

ブラウンは4人に抜かれなければいいので、以下の条件のうち成立が3つ以下でファイナル進出です。

 

チェン⇒5位以上

ボロノフ⇒5位以上

金博洋⇒3位以上 または 4位242.62以上

リッポン⇒3位以上 または 4位245.11以上

ヘンドリックス⇒1位

 

ヘンドリックス以外の4つの条件がなんとも微妙です。

金博洋、リッポンがともに表彰台に立てるかどうかがカギとなりそうです。

 

フェルナンデスは3人に抜かれなければいいので、以下の条件のうち成立が2つ以下でファイナル進出です。

 

チェン⇒5位以上 または 6位242.99以上

ボロノフ⇒5位以上 または 6位265.66以上

金博洋⇒4位以上

リッポン⇒4位以上

ヘンドリックス⇒1位

 

考えられるのはリッポン5位、ボロノフ6位265.64以下のパターンぐらいでしょうか。

かなり可能性が低いと言わざるを得ません。

 

ということで実質的な条件をまとめると以下の通りです。

 

チェン⇒5位以上

ボロノフ⇒5位以上

金博洋⇒4位242.62以上

リッポン⇒4位245.11以上

ヘンドリックス⇒1位

ブラウン⇒金博洋、リッポンの少なくとも一方が表彰台に立てない

 

では女子に移ります。

現在のポイント表です。

 

 

 

こちらはソツコワまでの5人がファイナル進出を決めており、残る枠はたったの1つ。

ファイナル進出の可能性があるのは暫定6位の樋口、最終戦に出場するツルスカヤとワグナーの計3人です。

ツルスカヤ、ワグナーはともに優勝すれば自力でファイナル進出を決められますが、3位以下の場合は可能性がなくなります。

では2位の場合どうなるでしょうか。

 

①ツルスカヤ2位の場合

 

ワグナー以外が優勝 かつ スコアが209.51以上

 

②ワグナー2位の場合

 

ツルスカヤ以外が優勝 かつ スコアが235.76以上

 

ツルスカヤはありえますが、ワグナーはありえないスコアです。

よって、ワグナーの条件は実質優勝しかないと見てよいでしょう。

 

逆に、樋口のファイナル進出条件は以下の通りです。

 

ツルスカヤ2位209.49以下 かつ ワグナー2位以下

 

よって、カギを握るのはツルスカヤ、ワグナー以外の実力者である宮原、ポゴリラヤ、デールマン。

PBでは拮抗しているため、だれが勝ってもおかしくありません。

 

ちなみにケガをしているメドベデワが仮に出場を辞退した場合は、樋口はほぼ確実となり、宮原にも優勝で可能性が生まれることになります。(ワグナー、ツルスカヤがともに3位以下になることが条件)

3年前にも補欠1番目の本郷が、ゴールドの欠場で繰り上がって出場したということがありましたが、今回はどうなるでしょうか。

 

ということで、GPシリーズもいよいよ最終戦

男子はトップ選手に波乱が相次ぎ、最後まで混戦模様、女子は超ハイレベルな戦いが続く中で迎えます。

名古屋に集う6名の顔ぶれは、果たしてどうなるのでしょうか。